高校受験の親の悩みQ&A
高校受験の勉強をするうえで遭遇する「子供のやる気がない」「勉強のやり方がわからない」「塾をどこにすべきか?」「塾とのつきあい方」「成績が上がらない」といった悩みにズバリお答えするQ&A
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今回のご相談

今日は現在中2の娘についてぜひアドバイスをお願い致したく長文になりますが、メールを送らせていただきます。
お忙しいところ、よろしくお願い申し上げます。

娘は現在中2で、地元の公立中学に通っています。

別に勉強をしないわけではなく、そして勉強が嫌いなわけでもないのですが、普通の子どもさんとはどうも「やり方」が違うようなのです。

勉強していても、どんどん横道にそれていくのです。

例えば…

アメリカ合衆国の農業で
綿花地帯というものが出てくれば、
綿花地帯→労働力→黒人奴隷→リンカーン…

そうなれば、心は南北戦争です。私が南北戦争について簡単に説明してようやく納得して約30分…。できる子なら、宿題そのものが終わってしまう時間です。

全てがこの調子です。

いつもこちらが気が付くとテキストや参考書を読みふけり、辞書や図鑑を嬉々と読みふけっています。

自分で興味をもって、調べて学習することは決して悪いことではないと思うのですが、正直なところ、これでは時間がいくらあっても足りません。

試験の前の日になっても、こんな感じで勉強していますので、やはり問題演習が足りなくなります。
 
おまけに暗記をするために努力をすることがありません。つまり点数的にぱっとしないわけです…。

学校の定期テストはこれまで85点平均です。塾内実力テストは点数は多少ばらつきますが、偏差値はほぼ60前後です。

親としては、ナンとしても学校の定期テストは平均9割以上に塾内実力テストはSS65以上に持っていきたいのですが、

どうも問題を解くだとか、テストの点数を上げるというところに意識が全く向かない状態です。

100点でも別にうれしくもないし、といって80点でも別に悔しくも悲しくもないそんな感じです。

挙句のはてには

「こんな「手品でポン」みたいに答えだけ出すような勉強はおもしろくないわ」です。

なのでテスト前になると、どんどんとテンションが下がっていくのがわかります。

もう少し受験を意識するようになると少しはマシになるのかなとも思いますが、入試日3日前でもこの調子だったら…?と恐ろしく思うこともあります。

横についてみれば、

「あのさ~、○○なんだけど…」と議論の相手にされてしまいます。(それに乗せられる親も親なのですが…)結局、数学1問で哲学のような話をして1時間経過してしまう…わけです。

相手にしなければ「いいわ。自分で調べるから…」と言ってごそごそと調べだすので(これがまた時間がかかるわけです。)、それなら私が話をして、手際よく疑問を解決させたほうがいいのかとも悩んでしまいます。

いろんなことに興味を持ってくれることはありがたいですが、でも、やはり得点に結び付けていかないと受験は乗り切れませんから、なんとか方向転換をさせたいのですが、なかなかうまくいきません。

学校でも塾でも言われることは同じです。

「もっと点数を取る力は十分にお持ちですよ…。もう少し「問題を解く」ということに意識を向けていただけたら、問題はまったくないと思うのですが…^_^;」

それは十分にわかっています。

どうしたら「問題を解く」ということに集中できるのかその「きっかけ」がどうしても欲しいのです。

しかしながら、2年生の夏も大した成果もなく終わってしまいました…。

入試まで約1年とちょっと、どうやって意識付けをしていけばいいのかご指導のほど宜しくお願い申し上げます。

相談を読んで、これって悩みなの?と感じた方もいるんじゃないでしょうかね。

ある意味では羨ましい悩みでもあります。

だって、お子さんは、ある年齢になると失ってしまう「なぜ?なぜ?」の精神を中2の今でも持っているわけですから。

「なぜ?なぜ?の精神」は、早い子では小学校低学年ですでに失ってしまっている子供は多いですし、中学生で持っている子供は、たいていトップクラスの子供たちです。

お子さんにとって、翌日の試験のために詰め込んで覚える暗記は苦痛で仕方がないでしょう!

アメリカの農業の話のごとく、詰め込んで暗記する前に、「なぜ?」と考えられれば、暗記しようとしなくても、流れで自然と覚えてしまいますから。

そういう意味では、あまり悩まずに、今の性質を最大限にそのまま伸ばしてあげて欲しいと思います。

付き合う親は大変ですけどね・・・・

こういうタイプの子供は受験生になって、いざ試験のための勉強に短期間でも集中してやれることが多いですし、それらの勉強の成果はすぐに出ますから、それほど心配することはないと思いますよ。

とはいっても、悩みは悩み。

読者の方の中には、違う意味で、「そうなの!うちも同じ!すぐに脱線するの!」と頷いた方もいることでしょうから、それについての対処について、お話しておきましょう。

いずれにしても、今お子さんが持っている芽は親が丹精込めて育ててきた証ですから、大事に大事にしてあげてくださいね。

さて、勉強中にすぐに脱線してしまう!!

こういうことって、日常茶飯事のことです。

脱線させて、いろいろな話に展開していくことを生きがいにしている、もしくは、それが教えることの醍醐味だ!と思っているくらいです。

しかし、これじゃあ、いくら時間があっても全然足りなくなる!

そんなとき、そばにいる親はどうすべきか?

お子さんの場合ですと、「あのさ~、○○なんだけど…」と脱線がスタートするようです。

まず、最初に話をしておきますが、脱線する子に対して「いいかげんにしなさい!」なんてキレて対応すべきではありません。

これまでメルマガでも度々話をしてきましたが、子供は相手によって態度を変えてきます。

誰に対しても最初は同じ態度で振舞い、「コイツには通用しないな」と感じると、子供は接する態度を変えるのです。

これは、悪い意味でも、良い意味でもそうなのです。

おもしろい話があります。

塾などで先生同士が話をしたら、同じ生徒なのに、先生によって、評価が異なることがあるのです。

A先生は、「集中力が足らない」「私語が多い」という。

もう一方のB先生は、「集中力もあるし、私語もない」という。

同じ生徒なのに、先生によって、まったく反対の評価が生じてくるわけです。

これは、どちらも真実であり、同じ生徒でもそれぞれの先生の前で態度が異なる態度をとるわけです。

おもしろい話はここからで、実はB先生は、どの生徒に対しても、「集中力があって、やる気がある」と評価するということなのです。

言いたいこと、おわかりですね!?

そう、B先生の前で、生徒がみんな集中するのは、B先生自身が、「生徒たちを集中させている」からなのです。

お子さんの場合、「あのさ~、○○なんだけど…」といえば、自分の話に親は食いついてくれるとお子さんは中2になるまでの経験から知っているのです。

この子供の「あのさ~、○○なんだけど…」に付き合うのはなかなか大変なことで、それをおじゃ丸さんがやってきたからこそ、今も「なぜなぜ精神」をお子さんは維持できているわけです。

繰り返しますが、これはすごくいいことですからね!

話を戻します。

子供の「あのさ~、○○なんだけど…」この状態から「あれっ、通用しなくなった!?」と感じさせるには、「いいかげんしなさい!」なんて親がキレても改善どころか、逆ギレされておわり。

では、どうすべきか?

まずは、子供たちの気持ちを考えてみることです。

大きく2つに分かれます。

1つめは、

目の前の勉強から逃れたい

という気持ち。

2つめは、

目の前の勉強以外の勉強をしたい

という気持ち。

もう圧倒的に多いのは、前者です。

この手を使って、やるべき勉強から逃げていく子供は多いのなんのって!

タチが悪いのは、これを無意識でやってしまう場合です。まあ、これは蓄積があってのことですけどね。

1つめの「目の前の勉強から逃れたい」気持ちであれば、親は場面を転換していかねばなりません。

では、「目の前の勉強から逃れたい」という気持ちに対してはどうするか?

答えはカンタン!

それは、

目の前の勉強から逃がさない!

えっ、シンプルすぎますか?

きっと、1度うまくいっても2度3度は続かないという確信があるのではないでしょうか。

その心配は、ごもっともです。

「目の前の勉強から逃がさない!」を継続させるためには、

「ご褒美」

が必要なのです。

子供が「まあ、やってもいいかな!?」と思えるだけの「ご褒美」です。

もうピンとくるはずです!

そう、「成果」です。

勉強した時間に対する成果です。

目の前の勉強から逃れたいという気持ちの多くは、子供にやる気がないからそうなるのではなく、「勉強のやり方」がわからないところから発生するものなのです。

「どうせやってもそんなにイイ結果が出るハズはなし・・・」とか
「で、いったいなにをすればいいの・・・・」という状態ナワケです。

そういう子供たちには、「成果」を出す勉強のやり方を教える。

「成果を感じ」られたり、実際に成果が出れば、子供たちは「目の前の勉強から逃げる」頻度は低くなり、逃げずに勉強できるようになります。

成果のない勉強ほど苦しいものはないですからね!

これについては、今までに幾度かお話しました。

じゃあ、2つめの「目の前の勉強以外の勉強をしたい」気持ちに対してはどうするか?

「この勉強ならしたい!」と違う教科や分野の勉強をしたいと思ったり、テストのためだけの勉強に対して拒否反応を示したりする気持ちです。

この気持ちは、比率こそは個人差がありますが、「能力を伸ばす原動力」となるものでもありますから、大事にしてあげて欲しいと思います。

たとえば、子供は「目の前の勉強から逃れたい」という気持ちから「目の前の勉強以外の勉強をしたい」と言うこともあります。

だとしても、「やる!」わけですから、この気持ちは大事にしてあげて欲しいと思います。

とはいっても、だからといって脱線を許すのではありません。

この「目の前の勉強以外の勉強をしたい」という気持ちに対して、

親は、

他に時間をとる約束をする

のです。

今じゃない、他の時間に自分のやりたい勉強をさせるのです。

時間がないなら、睡眠時間を減らしても構いません。まあ、そこまで子供が望めばですけど(^_^)

親としては、「いいよ、勉強したらいい」と否定をしないことです。

もし、親にも付き合って欲しいと願うのなら、できるかぎり時間をとってやればいい。

ポイントは、最初にやるのは今の勉強。

自分のやりたい勉強は、目の前の勉強が終わってからとすることです。

これは、子供が頑張っても頑張っても終わりが見えない勉強をさせている親にとって、「これだけやったら終わりよ!」そう子供に宣言するキッカケにもなるハズです。

「目の前の勉強、これだけやれば、あとは好きにしていいよ!」これを言ってあげること。

子供を変えるのではなく、親の対応を変える!

最後に、「答えだけ出すような勉強はおもしろくない」なんて言う子供には、大学の話をしてやることをオススメします。

親子で気になるキーワードを検索すれば、大学の研究室なんかの研究レポートがいくらでも出てきます。

へぇー!こんなことを調べたり、研究したりしている研究室がある!

なんて探すのは、知的な関心をそそり、モチベーションアップにはもってこいです。

インターネットはそれを可能にしてくれています。

そのために必要なのは、やはり「今の勉強」なのですから。

くれぐれも、「いいかげんしなさい!」の一言で片付けないでくださいね(^_^)

と、このように書きましたら、その後、以下のような返信をいただきました。

どうぞ!!

この度はお世話になりました。

質問にお答えいただきまして本当にありがとうございます。
少し先行きが見えたように思います。

さっそく、どんなところで「脱線」が始まるか、まずこの1週間でじっくり観察してみました。(またこれまでのことも思い出してみました。)

そうすると4パターンあるようです。

 1.教科を超えて脱線している。(地理→歴史、理科→数学など)
 2.その事柄をより深く追求している。(酸化とは?不定詞とは?など)
 3.もっと別な解き方ができるのではないか?と気づいたとき。
 4.言葉の意味がよくわからないとき。

最初の2点は、これは後回し(後日も含む)にしても、何等問題がないと思われました。

3番目の別な解き方のときが少し微妙です。英語などでは、一気いくつかを覚えるほうが関連があってわかりやすいかとも思いましたので、これは教科の課題後にずらしていけばと思っております。

ただ、この場合も時間がかかるような場合は、やはり後回しにしたいと思っています。

そこで昨日から、早速、先生のアドバイスを試してみました。

いきなり全ての学習が終わってからは、難しいかもと思いましたので、1つの教科を終えてから脱線を認めるようにしました。

「ここまで終わってからにしよっか・・・」という言葉には、さして抵抗もなく、「そうやね」とあっさりのってきました。

今日の夕方は少しぐずぐずっとしましたが、それなら時間で切ってしまおうと30分だけこれをやってしまおうと誘えばのってきました。

この調子で進めることができるなら、「なぜなぜ」と思ったことはノートに記入させ、その日1日分の学習を終えてから、時間を取るようにしたいと考えています。

現在住む県では、すでに内申点のカウントが始まってます。そのせいで、学校や塾でも先生方から注意が入るようになり、また、周りのできる子どもさんは、ひたすら問題演習に取り組み、どんどんと結果をだされているようで、私自身も「これは・・・」と焦ってしまった次第です。

それなのに、なかなか得点を気にしない娘は、相変わらずの「なぜなぜ」で、これまでのやり方は間違ってたのかとこの夏、ずいぶんと悩んでおりました。

これで安心いたしました。

しかし、

> 付き合う親は大変ですけどね・・・・

の言葉は、本当にうれしく思いました。その通りで、本当に大変なのです。

子どもの「なぜなぜ」はそのうちなくなるから…と周囲から言われていたのですが、それがなくなるどころか、年々増えてくるわ、内容が難しくなってくるわで、「うちの子ってへん?」と思うこともしばしばでした。

もちろん、こちらが気が付かなかったようなところで、「なんで?」があると「あれ~、なんでやろ~」と楽しいときもあるのですが、そろそろ私たち親の守備範囲を超える部分も出てきましたので、親から離れていく時期に入ってきたでしょうか。

> 大学の話

ちょうど夏休みの最後に時間の余裕がありましたので、娘といろいろ話をしてみました。

目の前の高校はあまりイメージがなく、中学校の続き程度に考えていることがわかりました。

逆に大学に行けば、好きでやりたい勉強ができるということはわかっているようでした。

なので早速、いくつか高校を見学に回ってみたいと思っています。

しかし…本当にいろいろな研究レポートがあるのですね。娘が将来やりたいと思っていることでも、さまざまな角度からのレポートがあって正直驚きのようでした。
 
さまざまなアドバイス、本当にありがとうございました。

あれから1年! きっとさらに成長されていることでしょう。

どうしてって!?

だって、そうなるように接しているからですよ!

「なぜなぜ」これから受験を迎えても、受験を過ぎても、持ち続けてもらいたい・・・・そう心から願っています。